ギリアド・サイエンシズ日本法人はこのほど開いた会見で、新型コロナウイルス感染症治療薬「レムデシビル」の提供状況などを説明した。年明けから中等症患者にも使えるようになり、日本向けの供給量を増やした。自宅療養者など軽症患者にも使えるようにするため、吸入剤の開発も検討している。

 レムデシビルは昨年5月の特例承認以降、人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO)を導入しているような重症例に限定して使われてきたが、1月7日付で添付文書が改訂され、肺炎症状があるすべての患者で使用可能になった。年明け時点では適応拡大分をカバーできる供給量を確保できなかったため重症向けのみに供給していたが、同18日からは中等症向けにも供給を始めた。これまでに国内で1万5000人に投与された。

 軽症患者向けの開発も検討中。自己投与も可能な吸入剤の第2相臨床試験(P2)が米国で行われており、P3段階から日本も開発に参加する考え。

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