堺化学工業は3日、酸化亜鉛が新型コロナウイルスの感染性を低下させる効果を有することを確認したと発表した。世界初の成果。今回の結果は感染性ウイルスを不活化、あるいは除去できることを示している。酸化亜鉛は粒子径や結晶構造など制御し、物性を変化させることで不活性化効果をさらに高められる可能性があり、新型コロナウイルス対策製品向け素材としての応用が期待されるとしている。

 大阪医科薬科大学(大阪府高槻市)との共同成果。酸化亜鉛は以前から抗菌・抗ウイルス効果も知られており、用途によっては配合実績がある。今回、新型コロナウイルスにも有効であるかを検証を行った。

 ウイルス溶液に粒子径2マイクロメートルの大きさの酸化亜鉛を0・1グラム添加し1時間後の感染性を調べたところ、酸化亜鉛なしと比較し新型コロナウイルスの感染性を99%以上減少させることを確認した。

 酸化亜鉛は塗料をはじめ、繊維、化粧品、樹脂成型品など幅広い分野で利用されている。

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