スイス・ロシュは、新型コロナウイルスとインフルエンザA・B型を同時に鑑別できる遺伝子検査薬について米国食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可(EUA)を取得した。同社の自動PCR検査装置「コバス6800」「同8800」に用いる検査薬で、症状で見分けるのが困難なコロナとインフルを高精度に診断でき、同時流行が懸念される今年秋冬に備えて開発した。 日本でも日本法人のロシュ・ダイアグノスティックス(東京都港区)ができる限り早期に薬事申請する方針だ。日本政府もコロナとインフルの同時流行が懸念されている秋冬に向けて同時診断できる遺伝子検査薬の開発を後押しする方針を打ち出している。

 コバス6800と同8800は核酸抽出から増幅、検出を完全自動にしたPCR検査装置。最大96テストを同時に約3時間で処理できる。コロナのみの検査薬はすでに実用化されており、今回、コロナとインフルA・B型を同時検出できる試薬を開発し、EUAを取得した。欧州連合(EU)でもすでに利用可能になっている。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る