サノフィ日本法人は12日、新型コロナウイルスワクチンの臨床試験を日本で開始したと発表した。グローバルで進めている3万5000人規模の第3相臨床試験(P3)に、日本も参加する。結果を見て厚生労働省に承認申請する。実用化された場合、UNIGEN(ユニジェン、岐阜県池田町)に日本向けの製造を委託することを検討している。

 5月に海外で開始したP3に日本も参加し、1回目の接種がこのほど始まった。21日間隔で2回接種する。発症予防効果などの有効性や安全性などについて、プラセボ接種と比較評価する。コロナワクチン未接種の18歳以上が対象だが、申請に必要なデータを得た後は、プラセボ群の被験者も実薬のワクチンを接種できる設定。オリジナル株、南アフリカ由来のベータ株に対応した2種類のワクチンを評価するが、日本でも両方を使用するかは非開示。

 今秋にも結果が出て、日本で申請する予定。欧米では年内の供給開始を目指している。日本向けの製造はユニジェンに委託する方向で協議中。昆虫細胞を使ってワクチン抗原を培養する製造方法で、ユニジェンも同技術を確立している。英グラクソ・スミスクライン(GSK)のアジュバント(免疫増強剤)と一緒に接種する。

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