シナネンゼオミックは20日、同社の銀系無機抗菌剤「ゼオミック」について、新型コロナウイルスに対するウイルス数減少効果があることを確認したと発表した。一般財団法人・日本繊維製品品質技術センターでISO21702準拠の試験を実施。ゼオミック練り込み樹脂プレートが99・9%以上ウイルス数を減少させる試験結果を得た。シナネンゼオミックは今回の試験結果をステップに、従来以上に需要家が求める製品開発ニーズへ全社を挙げて取り組む。

 シナネンゼオミックは昨年、銀系無機抗菌剤ゼオミックを添加した樹脂製品やコーティング製品で抗ウイルス性評価を行っており、A型インフルエンザやネコカリシウイルス(ノロウイルス代替)への高い効果も確認済み。新型コロナで社会的に高まっている抗ウイルス市場のニーズに対応してきた。すでにゼオミック添加の樹脂製品、内装建材などで採用されている。

 今回行った試験でゼオミックを樹脂に練り込んだポリプロピレン(PP)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)の2種類の樹脂プレートと、練り込まない未加工プレートで24時間後の新型コロナウイルス数をそれぞれ比較。その結果、未加工プレートと比べ樹脂練り込みプレートは、新型コロナウイルスの数が99・9%以上減少していることを確認した。同社では試験結果を踏まえゼオミックの市場展開に一段と注力していく。

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