ニプロはこのほど、血中の酸素飽和度を測るパルスオキシメーターの新製品(写真)を発売したと発表した。動脈血と、ノイズとなる静脈血の拍動を識別する独自技術を新たに搭載。従来の指先に取り付けるフィンガータイプのパルスオキシメーターでは測定困難だった体動の多い患者や末梢の血流状態が悪い患者でも測定ができる。まず今年度で1万台以上の販売が目標だ。

 指先に取り付けるだけで容易に測定ができるタイプの製品で、薬局や自宅でも使いやすい。製造販売元はマシモジャパンとなり、ニプロが国内で独占販売する。参考価格は税別4万円。

 医療機関内で用いられているネットワークの一つである「HN LINEアプリ」と連携できるため、異常を検知した際には速やかに医療従事者に伝えることもできる。患者ケアの向上が図れるとともに、医師や看護師らの業務負荷軽減にもつながる。

 パルスオキシメーターは、皮膚から動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定できる装置で、肺炎の早期発見などに活用される。新型コロナウイルス感染症の流行以降、国策として同機器を確保し、自宅療養者に配布する取り組みが実施されるなど、ニーズが高まっている。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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