米ファイザーと独ビオンテックは、乳幼児向けの新型コロナウイルスワクチンの開発が遅れる見通しを発表した。生後6カ月~4歳を対象にした臨床試験を実施しているが、接種2回では十分な効果が見込めないことが分かった。接種回数を1回増やして試験を継続する。

 両社は生後6カ月~4歳に対し、初回免疫として21日間隔で2回接種するスケジュールで同ワクチンを接種する臨床試験を実施している。中間解析の結果、16歳以上の用量の10分の1である3マイクログラムを接種した場合、生後6カ月~2歳未満の集団は16歳以上と同等以上の免疫反応が確認されたが、2~4歳の集団では免疫反応が不十分だった。2~4歳では10マイクログラムを接種した集団も設定したが、発熱で重篤な副反応が報告された。

 第三者機関の評価結果も踏まえて試験デザインを変更し、接種2回目から2カ月後以降に3回目を接種する。用量はいずれも3マイクログラム。3回接種で良好な結果が得られれば、生後6カ月~4歳を対象とする緊急使用許可(EUA)を来年上期中に申請する。当初は年明けにも試験結果が出揃い、申請する予定だった。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る