独メルクは、ファイザーとビオンテックが共同で開発した新型コロナウイルスワクチン向けで高まる脂質の需要を満たすため、生産能力を50倍に拡大した。予定を9カ月前倒し、このほど新しい高純度の合成コレステロール製品を発売した。
 同社は2月初め、緊急に必要な脂質の供給を大幅に加速し、年末に向けて供給量を増やすため、ビオンテックとの戦略的パートナーシップの延長を発表していた。
 スイスのシャフハウゼン、ドイツのダルムシュタット、米国ミズーリ州セントルイスで脂質を製造している。中性脂質の純度は99%以上。バッチ間の一貫性が高く、商用GMPの下で大量生産できる。
 新型コロナワクチンの製造に必要な脂質の供給拡大は急ピッチで進められており、エボニック インダストリーズも4月に、当初年央としていた予定を前倒しして生産開始したと発表している。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る