米国で2つ目となる新型コロナウイルスワクチンの接種が始まる。米国食品医薬品局(FDA)が18日、米モデルナが申請したコロナワクチンの緊急使用許可(EUA)を出した。翌19日に工場から初出荷され、各地で接種が始まる予定。年内に2000万回分を米国で供給する。

 18歳以上に接種する緊急使用が認められ、19日からワクチンの出荷が始まった。まずは医療関係者や介護施設の職員などから接種される。14日に接種が始まった米ファイザーと独ビオンテックのコロナワクチンに続いて2つ目になる。

 ベンチャー企業であるモデルナにはワクチンを大量生産・流通する自社機能がない。ワクチンの原液製造はスイス・ロンザ、充填や包装は米キャタレントが受託。流通販売は医薬品卸大手の米マッケソン、長距離輸送は米物流大手のフェデックスやUPSが担う。モデルナ品は冷蔵庫(2~8度)で最大1カ月保存できるため、同温度では5日程度しか保存できないファイザーのワクチンより扱いやすいとされる。

 モデルナのワクチンは、日本向けには2021年6月までに4000万回分、同9月までに1000万回分供給する契約を日本政府と結んでいる。武田薬品工業が開発、流通を担当するが、日本での臨床試験は始まっていない。

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