米モデルナは、新型コロナウイルスワクチンの最新の臨床試験データなどを発表し、接種から半年後も高い発症予防効果を維持していることを報告した。また、変異株に対応した修正ワクチンの前臨床試験で、南アフリカ型、ブラジル型変異に対する抗体反応も確認した。

 米国で約3万例を登録した第3相臨床試験(P3)で、より長期間の有効性データを報告した。接種2回目が終わってからの評価期間(中央値)は約6カ月で、発症予防効果を示す有効率は90%、重症化の予防効果は95%となった。モデルナ製とワクチンの種類が同じ米ファイザー製も最大6カ月時点の発症予防効果が91%だったと発表しており、両社とも高い有効率が続いている。

 変異株に対応した修正ワクチンの開発では、動物モデルの試験で、南ア型、ブラジル型変異株に対する中和抗体がオリジナル株(武漢型)と同等レベルで確認された。同社は修正ワクチンのP2を開始している。

 日本では武田薬品工業が3月に承認申請し、5月にも承認される見込み。一部報道によると、来週にも最初のワクチンが日本に到着する予定。日本向けのワクチンは欧州で製造されている。これまでは米国向けの供給が8割以上を占め、同国以外への供給は約3カ月遅れで進んでいるという。

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