ユーグレナと同社子会社で遺伝子解析サービスを手がけるジーンクエスト(東京都港区)は、東北大学病院と共同で新型コロナウイルスワクチンの副反応に関する研究を9月から始めると発表した。副反応と遺伝的背景の関連性を調べ、ワクチン接種の副反応に関する深い知見を得ることを目指す。

 コロナワクチンは海外で3回目の接種が推進される動きもある一方で、副反応には発熱や接種部位反応、全身性反応などが多数報告され、その発生には個人差が確認されている。これら個人差にヒト遺伝子多型が影響している可能性が考えられるが、関連を調査した研究例は現在のところ確認されていない。

 そこで今回、副反応の個人差とゲノムワイドな一塩基多型(SNPs)を調査。すでにユーグレナ、あるいはジーンクエストの提供する個人向け遺伝子解析サービスを通じて遺伝子情報を解析ずみの人を対象に、ワクチン接種後の副反応についてのアンケートを実施することで、とくに重症化との関連が報告されているSNPsとの関連を解析する。

 「各副反応に関する遺伝的個人差の特徴を明らかにすることができる」(ユーグレナ)とし、同定された関連するSNPsを用いることで、特定の副反応が起こりやすい遺伝子型の人には対象の副反応に対する準備の提案などにつながる可能性があるとみている。

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