小林製薬は、ヨウ素の新型コロナウイルスに対する抗ウイルス効果を視覚的に確認した。コロナ禍で生活者の感染症対策意識が高まるなか、新型コロナウイルスに効果的な素材の検証が求められている。同社はこれまでヨウ素をはじめとした抗ウイルス研究を続けており、今回の知見は感染症対策に役立てる考え。

 実験は第三者研究機関(日本繊維製品品質技術センター)が試験管で実施。0・5%のヨウ素水溶液を新型コロナウイルスに作用させ不活化効果を実証した。細胞変性の様子を視覚的に確認する方法として、タイムラプス動画で撮影。これにより、ヨウ素を作用させた場合の抗ウイルス効果について視覚的な確認に成功した。ヨウ素添加なしでは新型コロナウイルスにより細胞が破壊、膨張、融合といった変化が生じている様子を捉えた。

 また、約48時間後の細胞表面を走査電子顕微鏡で撮影・観察した。ヨウ素添加では新型コロナウイルスの粒子が確認されず、細胞自身も正常な状態であることが示唆された。一方、ヨウ素添加なしでは新型コロナウイルスの粒子が確認され、繊毛構造に変性がみられた。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る