三菱ケミカルホールディングスグループ(HDG)は、強度を従来品より大幅に高めた炭素繊維SMC(シートモールディングコンパウンド)で構造材料用途を開拓する。繊維の束を細かく分散することで、引張強度を300メガパスカル以上と、従来品の2倍近くに高めたグレードを用いて自動車構造部材を試作。アルミニウム製と同等の物性を確保しつつ40%の軽量化効果を確認したことで、自動車の軽量化に貢献する材料としての提案を強化する。同社は日本およびイタリアにSMCの生産拠点を構えるとともに、大型品に対応するプレス加工能力も備える。炭素繊維から部品まで一貫生産する供給力および設計・提案力でSMCの市場を大きく広げていく。
EV販売、24年に1700万台 IEA予測
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