仏サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)は、共同開発している新型コロナウイルスワクチンの開発が遅れる見通しを明らかにした。最初の臨床試験で、ワクチンの免疫応答が不十分だと分かったため。製剤を改良し、再度治験を行う。当初は来年上期の承認取得を目指していたが、同10~12月期にずれ込む見込み。

 両社が開発しているコロナワクチンは、サノフィのワクチン抗原とGSKのアジュバント(免疫増強剤)を組み合わせた遺伝子組み換えたんぱくワクチン。9月から米国で第1/2相臨床試験(P1/2)を実施したが、50歳以上の被験者では中和抗体が十分増えなかった。

 両社はワクチン抗原の濃度が不十分だったとみて製剤を改良し、来年2月に改めてP2を始める。緊急承認された他社のコロナワクチンと比較する予定。順調に進めば同4~6月にP3を開始し、10~12月の供給開始が可能とみている。

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