エーザイは、米製薬バイオジェンと共同開発するアルツハイマー病の新薬候補が米国で承認申請にこぎ着けた。一度は治験中止に追い込まれたが、症例解析を続け、高用量群で症状悪化を抑制する効果を確認した。治験中止品が申請にいたるのは極めて異例で、エーザイの内藤晴夫CEOは「両社の強い執念が申請を実現した」と話す。有効な治療薬がない領域だけに、承認を得られれば「今世紀を代表する医薬品」になるのは確実。好調ながん事業と並ぶ成長エンジンが整うか。内藤CEOに取り組みを聞いた。

 ■…バイオジェンと共同開発中の抗体医薬「アデュカヌマブ」を米国で承認申請しました。優先審査に指定され、来年3月までに承認可否が判明しますが、順当に承認を得る自信は。

 「11月6日に米国食品医薬品局(FDA)が開くアドバイザリー・コミッティー(諮問委員会)の審議を注視したい。承認申請の根拠としている臨床試験の全体を総合的に分析すると、(アルツハイマー病の原因たんぱく質とされる)アミロイド・ベータを脳内から取り除き、臨床症状の悪化を抑制することを証明した。極めて画期的な新薬の創出に結びついた。それが当局の審査で認められると確信している」

 ■…米国以外での承認申請の計画は。続きは本紙で

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