田辺三菱製薬のカナダのワクチン事業子会社メディカゴ、仏サノフィは、両社がそれぞれ開発している新型コロナウイルスワクチンの第2相臨床試験(P2)で、いずれも良好な免疫原性を確認したと発表した。両社とも北米などで年内供給開始を目指している。

 メディカゴはP2/3プログラムのP2パートの中間結果を発表。北米で約300人登録した。接種2回後の中和抗体価はコロナ回復者の抗体価より約10倍高く、強い免疫応答が誘導されることを確認した。重大な有害事象はなかった。同社は3月中旬からP3パートに移行しており、来月にも速報結果が出る見込み。カナダでは事前の承認審査手続きを始めている。

 サノフィも米国で行ったP2で強い免疫反応を確認。2回接種した後の血清転換率(抗体が産生された人の割合)は95~100%だった。中和抗体価はコロナ回復者と同等で、60歳未満はさらに高い傾向。近くP3を開始し、各国計3万5000人超を登録する。変異株への有効性も評価する。日本の開発計画は非開示。

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