厚生労働省は、全国の病院や高齢者施設に新型コロナウイルス抗原検査キットを配布する方針だ。のどが痛いなど軽い症状を訴えるスタッフらの検査に使い、感染者を早い段階で発見・捕捉することで、重症化リスクの高い集団での大規模クラスター発生防止につなげる。各地の医療従事者らの数に応じて配布していく考えで、今後、各都道府県と協議のうえ、具体的な数などを固めていく。

 各都道府県を通じて、薬事承認を受けている検査キットを配分する。政府は今月、最大800万回程度分の抗原検査キットを確保する考えを同感染症への基本的対処方針に盛り込んでいた。すでにメーカーには増産を要請ずみ。鼻咽頭もしくは鼻腔から検体を採取するタイプだといい、速やかな配布を目指す。

 医療機関の場合、医師や看護師らから重症化リスクの高い入院患者への感染を防ぐことを目的としているため、病院またはベッドのある診療所が対象。高齢者施設については、抗原検査キットを使える体制のある特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院への配布を原則とする。このほか、都道府県の判断で配布先を拡大できるようにもする。

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