富士フイルム和光純薬は29日、研究用の変異型新型コロナウイルス検出キットを発売したと発表した。開発したのは英国型を含む複数の変異型ウ
イルスに共通する遺伝子「N501Y」と、南アフリカ型やブラジル型の変異ウイルスに共通の遺伝子「E484K」をそれぞれ検出するの2種類の遺伝子検査キット。どちらも高感度に検出することが可能で、感染拡大の実態調査などを行う機関などに採用を働きかける。

 N501Y、E484Kはともに、RNAを鋳型にしたDNA増幅反応で、同一のチューブ内で逆転写反応とDNA増幅反応を連続的に行う反応であるワンステップRT-qPCR法を用いて高感度に変異型の新型コロナを検出できる。

 既存のPCR検査で陽性と判定された後、一般的なPCR装置にN501Y、E484Kを設置すれば従来型、英国型、南ア型またはブラジル型のいずれに該当するか調べられる。2種類の変異検出キットを利用する前には、拭い液などから採取した検体からRNAを抽出する前処理が必要となる。

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