富士フイルム和光純薬は、インド型とカリフォルニア型の新型コロナウイルスに共通する「L452R」変異を高感度に検出できる研究用試薬を開発したと発表した。ワンステップRT-qPCR法を用いて、新型コロナの陽性検体からL452R変異を見つけ出せる。行政検査などで役立ててもらう。

 17日、「L452R変異検出キット」(写真)として発売した。日本人に多い白血球型「HLA-A24」において免疫効果の低下が示唆されているL452R変異を持つインド型、カリフォルニア型に感染しているかが分かる。陽性検体からRNA抽出を行い、同キットを使って結果が得られるまでの時間は約100分。

 3月に発売した新型コロナの「N501Y」変異、「E484K」変異を検出することが可能な両キットを併用することで、(1)イギリス型(2)南アフリカ型・ブラジル型(3)インド型・カリフォルニア型-のいずれに感染しているかを判別できる。

 同社はインド型ウイルスが持つ「E484Q」変異を調べられる試薬「E484Q変異検出キット」も開発中で、月末には上市したい考え。

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