富士フイルム和光純薬は、新型コロナウイルス抗原を定量的に測定する体外診断用医薬品を発売したと発表した。同社の自動化学発光酵素免疫分析装置「アキュラシード」専用の検査試薬で、同装置にセットすれば約10分と迅速に結果が得られる。病院やクリニックなどに販売する。

 7日に発売した「アキュラシードSARS-CoV-2抗原」(写真)は横浜市立大学との共同成果。同大が開発した抗体を用いている。検体として鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液を採取し、同試薬と自動化学発光酵素免疫分析装置を使って調べる。

 新型コロナウイルスの変異株であるアルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株でもウイルス抗原を検出できることを確認している。また、オミクロン株についても評価を行う予定。

 同社はこれまでにも新型コロナウイルスに対する抗体の有無を調べる研究用試薬を販売しており、先ごろ、同社の全自動遺伝子解析装置「ミュータスワコーg1」用のPCR検査用試薬が体外診断用医薬品として承認された。今回、抗原検査試薬を市場投入したことで一通り取り揃えることができた。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る