島津製作所は、新型コロナウイルス感染症のPCR検査試薬キットについてシンガポールの健康科学庁から販売の暫定承認を19日に取得したと発表した。2月上旬からアジア・オセアニア地域統括会社の島津アジアパシフィックを通じて東南アジアへ輸出、海外販売を本格化する。三条工場(京都市中京区)で月60万検査分の生産体制を構築しており、海外向け生産量は最大で月30万検査分を想定している。

 同キットはすでに海外の一部に展開している。米国では食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可(EUA)ポリシーに基づき、自家調製検査法を前提にした販売を2020年9月から実施。同10月にはオーストリアでも研究用試薬として発売した。

 今後、海外展開を本格化。東南アジアでは、インドネシアなどの当局とも交渉を進めている。また、研究用試薬として、フランスやクロアチアなどの欧州各国への輸出準備も開始している。

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