新型コロナウイルスワクチンの2回目接種で、1回目と異なるワクチンを接種すると副反応のリスクが高まる可能性が報告された。英国の臨床研究で、同じワクチンを接種する場合より発熱や頭痛などが多かった。また同国では、米ファイザー・独ビオンテック製ワクチンを3カ月間隔で接種すると、3週間間隔の場合より抗体反応が3・5倍に増強されたとの研究結果も報告された。

 ファイザー製、英アストラゼネカ(AZ)製のワクチンを交互に接種した場合の有効性、安全性を検討する研究を英オックスフォード大学などが実施。50歳以上の830人を登録し、両ワクチンを1回ずつ接種する併用群と、同じワクチンを2回接種する同種群に分けて行った。その結果、併用群の方が副反応の発症率が高かった。例えば熱っぽさの報告頻度は、併用群は34、41%、同種群は10、21%だった。頭痛、悪寒、筋肉痛なども同様の傾向。同大は免疫原性など有効性に関するデータも近く発表する。米モデルナ製や米ノババックス製を加えた研究も進行中。

 一方、英バーミンガム大学などの研究では、ファイザー製の接種間隔を3カ月に延長する方が免疫反応が高いデータを得た。80歳以上の高齢者175人を対象に評価した。薬事上推奨されている3週間間隔で投与した場合より、接種後の平均抗体濃度が約3・5倍高かった。ただ、細胞性免疫反応のピーク値は3週間間隔の方が高かった。

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