化学物質の安全な活用を推進するレギュラトリーサイエンスで、日本ゼオンが世界的に存在感を高めている。次世代の革新的素材と期待されるカーボンナノチューブ(CNT)の普及に向け、日欧の業界団体との連携や、政策当局に向けた安全性に関する情報発信を加速させている。同社の積極性の背景にあるのはCNT産業育成への強い使命感だ。欧州は「ここで規制が始まると世界中に広まるトレンドがある」(日本ゼオンナノテクノロジー戦略領域・阿多誠文キャタリスト)とされる化学物質管理の先進地域だが、過度な規制を提唱する環境団体の思惑も一部でうごめく。科学的根拠に基づいた適切な情報発信が命運を握るなか「欧州と日本の架け橋」(同)を目指す日本ゼオンの挑戦が始まっている。続きは本紙で

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