日清紡ホールディングスは医療用マスク関連部材の追加増産を決めた。耳かけ用部材となる熱可塑性ポリウレタン「モビロンテープ」の能力を増強する。当初6億枚分に拡大予定の年間生産量を10億枚分へと引き上げる。

 新たに導入を決めたのはモビロンテープの最終仕上げ工程に使用する装置。8月中の設置完了を計画する。

 新型コロナウイルスの感染拡大でマスク不足が深刻化するなか、日清紡ホールディングスは4月、日清紡テキスタイルの徳島事業所(徳島市)に数千万円を投じ、モビロンテープの紙管巻き取り機を導入すると公表していた。当初の増産計画では、従来比倍増の年約6億枚分だった。

 医療用マスクの耳かけ用にモビロンテープを製造する日清紡テキスタイルには、現状で例年の4倍以上に相当する供給要請があるという。今回、さらなる増産体制を確立することで、いぜんとして続く医療現場のマスク不足問題に対応していく。

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