昭和電工の森川宏平社長が化学工業日報の取材に応じ、日立化成(現昭和電工マテリアルズ)買収後の方向性などを語った。森川社長は「世界で戦う化学メーカー」への脱皮を図ることが買収の狙いだったと説明し、半導体材料など全社を牽引する成長事業が獲得できた点などを成果に挙げた。両社のシナジー(相乗効果)には「社員一人ひとりの力の結集が不可欠」と言及。コロナ禍などの逆風も吹くが、将来に向けて「コングロマリット(複合経営)をプレミアムにする道筋をつける」と強調した。

 - 今回の買収によって、昭和電工の何を変えようとしたのでしょうか。

 「世界で戦える化学メーカーにならなければならない、それが私にとって以前からの命題だった。ただ、どのような会社になれば世界で戦っていけるのか。これは難題であるし、解は一つではないだろう」

 「今回の話があった時に、両社が一緒になれば世界で戦える会社のかたちができると考えた。それは両社の得意とするところを合わせることで互いに欠けていた部分が補完し合え、世界で戦う会社の要件と考える(1)成長事業(2)キャッシュカウ(安定収益源)(3)次世代事業(4)会社のベースとなる素材・技術を持つ事業-の4象限が揃う。命題への答えとなるピースが埋まった感覚だ」

 - 両社の補完関係について詳しく伺います。続きは本紙で

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