昭和電工の高橋秀仁社長が化学工業日報のインタビューに応じ、経営数値目標としてROIC(投下資本利益率)を導入したことは「企業価値の最大化を意識していく意思表示」と語った。個別の事業戦略では、モビリティでポートフォリオの組み替えを急ぎ、次世代パワー半導体材料は「コア成長事業」などへの位置づけ見直しを検討する考えを示した。

□…経営数値目標で新たにROICを導入しました。

 「これまでも決算開示資料の中に標準装備されていたが、経営数値目標に組み入れることでROIC向上のための活動に魂を入れる。化学業界の企業価値、株価はROICとほぼ直結しており、我々経営陣が企業価値の最大化を意識していく意思表示でもある」

 「独SGLカーボンの黒鉛電極や日立化成の買収を経て、純負債資本倍率(ネットDEレシオ)も一昨年の1・9前後から21年実績で1・15倍まで改善した。ポートフォリオも整ってきたので、3つのクライテリア(判断基準)に照らしてファインチューニングする。個別の事業ごとにROICの管理指標を入れてモニタリングしていくが、1年後に達成できなければ売りに出すといったことはない。その事業をより良くする道を探るのが先だ。これからは地に足の着いた経営をしていく」

□…今期から開示セグメントを変更し、セグメント別のEBITDAマージンの目標も示しましたが、各設定の難易度は。

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