東レは、ナノ積層フィルム「ピカサス」の用途拡大に向け、自動車材料としての提案を強化中だ。当初は金属光沢調フィルムからスタートしたピカサスだが、約1000層にも及ぶ各層をナノ単位で制御することで、光波長を自在に反射させる機能を獲得している。この特性を生かし、熱線(赤外線、IR)カットタイプを開発中で、フロントガラスなどでの採用を狙う。また正面からの光を透過しながら斜めの光は反射する開発品では、今後の普及拡大が予想されるヘッドアップディスプレイ(HUD)への適用を視野に入れる。ともに2021年度中には量産技術を確立し、22~23年度での実用化へとつなげていく。スマートフォンの背面用加飾用途などに加え、息の長いビジネスを着実に取り込むことで、持続的な成長を実現させる考えだ。続きは本紙で

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