東レは24日、抗ウイルステキスタイルとして2020年に開発した「マックスペック V」について、新型コロナウイルスのウイルス数減少効果を確認したと発表した。同効果を訴求することで、接客服や介護衣料、学生服などユニフォーム用途での拡販につなげていく。
 JIS(日本産業規格)の「繊維製品の抗ウイルス性試験方法」に準じた試験を実施し、効果を確認した。ポリエステル100%の織物表面に新型コロナウイルスを付着させ、2時間後に残存するウイルス数を計測したところ、他のエンベロープ型ウイルスを使用した試験結果と同様、99・9%以上ウイルス数が減少したことが分かった。また、工業洗濯50回後でも同等の効果を確かめている。
 マックスペック Vは、繊維評価技術協議会が定める「SEK抗ウイルス加工マーク」(エンベロープ型に対する抗ウイルス性認定)を取得したポリエステル100%の素材。独自の薬剤固定化技術により、薬剤をポリエステル繊維内部まで吸尽させることに成功した。ユニフォームのほか、今後はスポーツウエアやカジュアルウエアなど幅広い用途に提案を進める考えで、22年度に30万メートル、25年度に100万メートルの販売を目指す。

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