生化学工業は27日、先ごろ買収したカナダの医薬品開発製造支援(CDMO)企業、ダルトン・ケミカル・ラボラトリーズが、同国の研究機関が開発している新型コロナウイルスワクチンを製造することで合意したと発表した。今秋にも現地で始まる臨床試験用に、ワクチンの充填、製剤化工程を受託する。

 加サスカチュワン大学のワクチン・感染症研究機関「VIDO-インターバック」と、新型コロナワクチンの製造に関する提携を結んだ。VIDOが開発しているワクチンの調合、充填、製剤化をダルトンが担う。治験薬用の製造が対象。ワクチンは10~12月にカナダで臨床試験が始まる予定。

 ダルトンは加トロントに本拠地を構えるCDMO企業。VIDOとは10年以上前からワクチン開発などで提携してきた関係があるという。ワクチン製造の受託もしているが、工場の製造能力は明らかにしていない。生化学工業が今年3月に同社の全株式を取得し、完全子会社化していた。

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