田村憲久厚生労働大臣は川崎重工業の東京ロボットセンター(東京都港区)を19日に訪れ、同社の移動式自動PCR検査システムを視察した。検体の開栓分注から判定までをロボットが自動で行い、約80分で結果が得られる。川重の橋本康彦社長は「国際空港のほか、人の往来の多い場所にも設置していきたい」と説明した。数ヶ月以内にサービスを提供する計画だ。

 川崎重工業はシスメックス、両社の合弁会社のメディカロイドと連携し、ロボットによる自動PCR検査システムを開発した。採取した検体の開栓分注、核酸抽出、試薬調整、PCR検査までを自動、無人で実施。80分で結果がわかる。大量の検体を低コストで検査できるプール方式にも対応できるという。システムは40フィートのコンテナに収まり、移動も可能なため、各地で実施することができる。

 まずは国際空港のほか、駅やイベント会場などでの設置を目指す。田村大臣は、「自動になれば、質の均一化、マンパワーの省略が見込める。多様な場所での調査がしやすい点も非常に有用だ」と述べた。

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