田辺三菱製薬はこのほど、カナダ子会社メディカゴが開発する新型コロナウイルスワクチンについて第3相臨床試験(P3)の中間解析の結果、有効性が71%だったと発表した。今後、カナダで速やかに承認申請を行い、日本では来春の申請を目指す。

 P2/3プログラムのP3パートは、カナダや米国、ブラジルなど6カ国で18歳以上の2万4000人以上を対象に実施した。中間解析を行い、オミクロン株を除くすべての変異株においてプラセボ(偽薬)に対する有効性が71%だった。安全性は、投与に関連する重篤な副反応は見られず、程度は軽度から中等度で持続期間は平均1~3日だった。

 今後、カナダで速やかに承認申請を行う。日本では、P1/2を10月から実施中で、今回の結果に日本の結果を加え、来春にも承認申請する計画。また、米国や英国でも申請を予定している。

 メディカゴの同ワクチンは植物由来のウイルス様粒子(VLP)を使用しており、英グラクソ・スミスクライン(GSK)が提供するアジュバント(免疫増強剤)と併用する。承認されればヒト用植物由来VLPワクチンとして世界初となる。

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