第一三共の新たな事業戦略が実現し始めている。2016年度に発表した5カ年中期経営計画で、ほぼ未参入だった「がん」分野へ本格参入し、25年度までにがん事業で売上高5000億円を目指すと表明。自社開発したADC(抗体薬物複合体)技術を生かした新薬開発にすべての経営資源を集中させ、ADC第1号となる抗がん剤「エンハーツ」の開発に成功した。英製薬と数千億円規模の大型提携も実現した。同剤に続くADCも続々と育ち、「失われた10年」を取り戻す成長基盤が整ってきた。眞鍋淳社長は、「次の中計は(第一製薬と三共の)統合後で一番明るく作れそうだ」と話す。

▼…がん事業で25年に売上高5000億円の目標を前倒しで達成できるのでは。

 「一番大きな貢献は『エンハーツ』になる。売り上げ目標の規模感などは、いま検討している21年度からの新中計で示したい。来年春には発表する」

▼…2つ目のADC「DS-1062」も英アストラゼネカ(AZ)と共同開発します。3つ目は自社開発を選択しますか。続きは本紙で

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