英国政府は4日、異なる種類の新型コロナウイルスワクチンを接種した場合の免疫反応などを検証する臨床試験を開始したと発表した。同国などで接種が始まっているコロナワクチンは、同じワクチンを2回接種する前提で開発されているが、2回目に他社品を接種しても効果に問題がないか検証する。今年6月にも速報結果が出る予定。互換性が認められれば、柔軟なワクチン接種体制の運用が可能になりそうだ。

 英アストラゼネカ(AZ)のアデノウイルスベクターワクチンと、米ファイザー・独ビオンテックのメッセンジャーRNAワクチンを使う。両ワクチンを1回ずつ4週または12週間隔で接種し、同じワクチンを2回接種した場合と比較する。

 今月中旬から接種を始める予定。目標症例数は約800例で、50歳以上を優先的に組み入れる。発症予防効果までは検証せず、接種後の抗体産生やT細胞の免疫反応、副反応の変化などを確認する。異なるコロナワクチンを接種する臨床試験は世界初。

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