ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)は21日、英アストラゼネカ(AZ)と英オックスフォード大学が開発している新型コロナウイルスワクチンの第3相臨床試験(P3)で、死亡例が出たことを明らかにした。だがワクチンの安全性に問題はないとして、試験は継続する方針。海外報道によると、死亡したのはプラセボを投与されていた被験者で、死因は新型コロナ感染症の合併症とされる。同ワクチンは英国のP3で原因不明の症状が報告され、9月にすべての治験が中断された経緯がある。

 ブラジルでは、中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が開発したコロナワクチンもP3中。治験を実施するブタンタン毒蛇研究所は19日、最初の9000例分の速報データで安全性を確認したと発表。これを受け保健省が20日、年明けにも始める予防接種プログラムに同ワクチンを追加すると決めた。だが翌21日には、ボルソナロ大統領がSNS上で、中国製のワクチン購入を認めない考えを表明した。

試読・購読は下記をクリック

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

新型コロナウイルス関連記事一覧へ

ライフイノベーションの最新記事もっと見る