東京都健康長寿医療センターと東京バイオマーカー・イノベーション技術研究組合(TOBIRA)は、抗原検査によるクラスター抑制などを目的とした共同実証研究を推進する契約を締結したと発表した。TOBIRAが検証した安価な抗原検査法の実証実験を同センター入院患者への面会時に行う。安価で迅速な検査方法が広まることで感染症に対する安全な社会の構築に結び付ける。

 高齢者医療において、新型コロナウイルス感染症は脅威的で流行期には面会禁止など厳しい対応をせざるを得なかった。一方、高齢者医療は終末期ケアの側面も併せ持ち、患者が亡くなるまで家族が面会できないなど心理的な負荷が大きくなっていた。

 今回、同センターで面会者に対して検査補助キットによる鼻腔からの抗原検査を実施、陽性陰性判定を行う。研究用試薬を用いた検査補助キットで、法律上対象者が規定される診断キットと違い誰でも使える。抗原検査は抗体検査に比べ精度に問題があるとされているが、15分で医療従事者の補助なく簡便に検査可能。安価、迅速、簡便な1次スクリーニングとしてクラスター抑制への貢献を目指す。

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