関東化学は来月、新型コロナウイルスの変異種を同時検出する研究用PCR試薬のラインアップを拡充する。従来、3カ所の変異領域を同時に検出可能だったが、5カ所の変異検出に拡張することで、インドなどで流行する変異種など12種類を判別できるようにした。韓国コジェンバイオテック製の試薬で、保健所や衛生検査所、検査センターや病院への販売を見込む。

 新たに国内上市するRT-PCRキット「PowerChek SARS-CoV-2 S-Gene Mutation Detection Kit Ver1・0」(写真)は、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質における遺伝子変異を同時検出する。4月に上市したキットは「K417N」「E484K」「N501Y」の3変異が検出可能だった。今回、さらなる変異種の出現に合わせ、「E484Q」「L452R」「P681R」の変異を同時に検出可能にした。これにより、現在猛威を振るうインドなどで流行中の変異株を新たに検出できるようになった。

 リアルタイムPCR機器との組み合わせにより、約50分と短時間での判定が可能。関東化学が販売する検体前処理用試薬「シカジーニアス DNA/RNAプレップキット(ウイルス用)」との併用も可能で、新型コロナウイルス検査試薬での拡大を進める。

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