関東電化工業は、リチウムイオン2次電池(LiB)向け電解質用リチウムの複数リサイクル技術をスケールアップへと進展する。住友金属鉱山と共同で基礎技術は確立ずみで、再生リチウムを使用した電解質用の六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)では、既存品と同等の品質を確認している。関東電化工業の滝川剛執行役員・水島工場長は「電解液への適用により、2030年に欧州での義務化が検討される、蓄電池における再生リチウムの使用比率をクリアできる見込み」と話す。年内に月産30キログラム以上のリチウム回収能力を有するパイロットプラントを設置し、商業運用を視野に入れた検証を進める。

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