ENEOSによるJSRのエラストマー事業の買収は、両社の未来を切り開く決断であると同時に、日本の化学産業全体を活性化させ、本格的な再編を実現させる起爆剤の役割を果たすとみられる。それは今回の事業買収・事業譲渡に特筆すべき要素が大きく3つ含まれるためだ。第1に、上流の石油(精製)企業による石油化学シフトを加速させる動きであること、第2に、化学企業の事業構造転換の足かせだったコンビナート問題の高いハードルを乗り越える「解」を提示したこと、そして第3に、カーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーション(DX)といった大変革の時代において、日本全体が考えるべき課題、すなわち日本の産業の力を結集して新たな国家戦略に昇華させ、世界で勝ち残っていくというテーマについて、あらゆる経営者に向けた強いメッセージを持つからだ。続きは本紙で

JSRの合成ゴムの主力工場である四日市工場についてジョンソンCEOは『ENEOSと共有の拠点になる。密接に連携していく』と話した

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