新型コロナウイルス感染症患者の死亡事例で最も多い併発慢性疾患は糖尿病-。医療・医薬品データ事業を手がけるメディカル・データ・ビジョン(MDV)は同社が有する診療データベース(DB)を解析、こんな結果をまとめた。併発疾患を持つ死亡例では約4分の1を占め、高血圧症がそれに続いた。年代別での死者数は80代が最多だった。

 MDVが急性期医療を提供する全国約400カ所の病院から収集・構築した診療DBに基づいて調べた。今年2月から5月にかけての新型コロナウイルス感染症での死亡例110人を対象に分析を加えた。

 まず性別をみると、男性が77人、女性が33人と男性が7割を占めた。110人中、慢性疾患を抱えていたのは95人。最も多かったのが2型糖尿病の25人で26%に達した。2番目が高血圧症で22人。3番目が心房細動・粗動の9人で、認知症、呼吸器・消化器のがん、慢性腎臓病がそれぞれ7人となっている。

 年代別に調べると110人のうち、80代が最も多く4割強にいたった。その後、70代、90代が続き、100歳以上と40代以下の事例が確認できなかった。喫煙歴についても調べたが、喫煙歴ありが40人、なしが41人、不明が29人と分かれ、明確な傾向は出なかった。

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