米メルク日本法人のMSDは21日、政府と納入契約を結んでいる新型コロナウイルス感染症経口薬「ラゲブリオ」について6月中旬までに160万人分すべてを供給する方針を明らかにした。国内工場での包装工程の自動化などを通じて供給力を高め、当初想定から約4カ月の前倒しを見込む。臨床現場での使用に加えて、次の“波”に向けた備蓄需要にも応える。

 同日の会見でMSDのカイル・タトル社長が示した。同社は政府との160万人分の納入契約に基づき、3月までに同薬80万人分を供給している。今回、包装を行っている妻沼工場(埼玉県)での設備投資のほか、本社からの人員派遣、外部委託先の活用などを組み合わせ、前倒しのめどを得た。一方、追加納入の交渉については、現状、始めていないともした。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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