住友ベークライトと大日本住友製薬の合弁会社で体外診断用の医薬品を手がけるSBバイオサイエンス(東京都品川区)は12日、米カイデル(カリフォルニア州)の新型コロナウイルス抗原をSBバイオの専用機器「Sofiaアナライザー」で検出する試薬について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に体外診断用医薬品として製造販売の承認を申請したと発表した。同アナライザーの専用試薬を巡り、SBバイオでは体外診断用医薬品のインフルエンザウイルスキットなどをすでに展開している。今後高まる同時流行のリスクに備え、承認取得となれば小型機械の判定により医療現場の負担軽減につながることが期待される。

 米カイデルが開発した同試薬は今年5月、世界に先駆けて米食品医薬品局(FDA)において緊急使用許可(EUA)を取得し、すでに1000万テスト以上を全世界に出荷している。

 蛍光標識を利用したイムノクロマトグラフィー法を測定原理とし、移動式免疫蛍光分析装置であるSofiaアナライザーで判定することで、現在主流の目視判定によるヒューマンエラーのリスクを排除。約15分で迅速かつ簡便に鼻咽頭拭い液、または鼻腔拭い液中の新型コロナウイルス抗原の検出が可能という。

 承認取得後はSBバイオが選任外国製造医療機器等製造販売業者として販売する。

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