ベンチャー企業のアイカーボン(青森県八戸市)は、独自の「常温酸アルカリ法」による炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から炭素繊維を単離・回収する技術の展開に拍車をかける。取り扱いが難しいエポキシ樹脂系の未硬化プリプレグから、最高80度Cの環境下で炭素繊維だけを取り出すことが可能で、熱処理による劣化が生じないため、一般的な熱分解法に対して格段に物性に優れるリサイクル炭素繊維を回収できる。バージン炭素繊維に遜色ないばかりか、炭素繊維の表面構造を非晶化することにより、むしろ引っ張り強度を高められることも確認した。射出成形のほか、粉末状のミルドファイバー、不織布などの用途を想定して顧客との開発を進めていく。続きは本紙で

新製法リサイクル単糸の表面(1000倍に拡大した顕微鏡写真)

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

先端材料・部材の最新記事もっと見る