米ファイザーと米モデルナは、新型コロナウイルスワクチンの最終治験をそれぞれ開始した。ともにmRNA技術を応用した遺伝子ワクチンで、合計で最大6万例規模の大規模試験になる。ファイザーは、早ければ10月にも緊急使用許可(EUA)などの迅速承認を狙って申請する考えだ。

 ファイザーは、独ビオンテックと共同開発しているワクチンの第2/3相臨床試験を開始。米国、ドイツ、ブラジルなどで最大3万例を組み入れる。両社は4つのmRNAワクチンを同時開発してきたが、このうちの1つで試験を行う。

 順調に進めば、10月にも承認申請し、EUAなどの迅速承認を期待する。両社は先週、米国向けワクチン供給の対価として、米国政府から19億5000万ドル(約2050億円)を受け取る契約も結んでいる。

 モデルナは、米国立衛生研究所(NIH)と共同で第3相を開始。NIHが先ごろ立ち上げた新型コロナワクチンの治験ネットワークを活用し、医薬品開発支援機関(CRO)の米PPDも協力する。

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