デンカは20日、開発を進めていた新型コロナウイルス感染症検査キットの国内薬事承認申請を行ったと発表した。イムノクロマト法を用いた検査キットで、特別な装置を使うことなく、短時間で陽性か陰性かを判定できるのが特徴。今後、五泉事業所(新潟県)で体制を敷き、1日最大10万検査分が供給できるようにする。承認後は国内各地の医療機関へと提供していく。

 同日、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に申請した。デンカは今年2月に簡易検査キットの開発着手を公表、翌3月には1年以内に量産体制を整える方針を明らかにしていた。開発に必要な抗体と抗原は国立感染症研究所(感染研)から入手している。

 今回、同社が薬事承認申請した検査キットは、新型コロナウイルスに対する抗原を検出、陽性かどうかを迅速判定する。インフルエンザ検査キットなどで得た経験やノウハウを生かし、感染研と共同で取り組んでいた。このほか、同感染症に関する検査ニーズに応えるため、ELISA法や遺伝子診断法を含めたさまざまな手法についても検討している。

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