【上海=但田洋平】新型コロナウイルスの感染拡大が一服し、中国の生産活動が本格的に再開してきた。国内屈指のファインケミカル基地である上海金山第二工業区も、足元では堅調な内需に支えられ昨年を上回る生産額を確保している。同区を運営する金山第二工業区発展有限公司のトップ、孫莉軍董事長に現状認識と今後の展望を聞いた。

 - 春節(旧正月)以降の再稼働はおおむね順調だったようです。

 「本来、1月30日から各工場の操業を再開する予定だったが、新型コロナの影響で2月10日に延期せざるを得なかった。2月25日には一定規模以上の企業はほとんど再開できた。もちろん、最初からフル操業ではない。感染を抑制するため、生産エリアへの立入りは14日間の隔離を終えた者に限るなど厳しい措置を講じた。稼働率は10%、30%、50%と段階的に上昇し、その過程でわれわれもマスクや消毒液など不足しがちな衛生防護用品の調達に奔走した。結局、開発区内では一人の感染者も出さずにすんでいる」

 - 区の生産額の推移は。続きはこちら

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