日系製薬大手が新型コロナウイルス感染症向けに対策を講じている。武田薬品工業とアステラス製薬は、専門委員会を立ち上げたほか、在宅勤務を推奨していることなどを公表。第一三共やエーザイも、不要不急の出張や会議を中止・延期する、あるいはテレビ会議に切り替えるといった措置をとり始めた。
武田は17日、外部に向けて自社の取り組みを発表。「グローバル クライシス マネジメント コミッティー」を組織し、社内外の専門家の支援を仰ぐ。また海外渡航は少なくとも3月8日まで控える。イントラネットで従業員の意見を集約する。
中国事業の強化を打ち出しているアステラスも19日付でリリースを出した。「グローバル クライシス チーム」を立ち上げて方針を一元化する。また中国湖北省への出張は禁止。それ以外の国や地域への出張も控える。
その他の大手各社も外部公表はしていないものの、社内向けに行動指針を定めた。エーザイは37・5度以上の発熱者を出勤停止とし、患者が出た医療機関への訪問を禁止。第一三共も可能な限り出張をテレビ会議に切り替えるよう指示している。
内資・外資を問わず、この数年で製薬企業はテレワークやフリーアドレスの導入を進めてきた。フレックスタイム制も浸透しており、これらの措置が日常業務に与える影響は現時点では限定的とみられる。
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