米国食品医薬品局(FDA)は、新型コロナウイルス感染症のPCR検査を無症状者にも行えるようにする。これまでは、症状がある患者や濃厚接触者などに限定して検査を認めてきたが、濃厚接触などの感染リスクがない人でも検査を受けられるようにする。集団検査をしやすくすることによって、学校や職場などの適切な再開を後押しする。

 米ラボコープの新型コロナに対するPCR検査について、適応範囲などを拡大する緊急使用許可(EUA)を出した。無症状で、濃厚接触などの感染リスクがない人でも同検査を受けることが可能になる。処方せんは必要。誰でも検査を受けられるようにすることで、学校や職場などで集団検査をしやすくする。

 ラボコープの同検査について、最大5人の検体を一度に検査できるプーリング法の適用も認めた。複数の患者の検体を単一のものとして処理し、陽性が出た場合は感染者を特定するため個別に再検査する方法。検査の陽性率が低く、大量の検体を検査する場合に有効と考えられている。

 FDAは先週、米クエスト・ダイアグノスティクスのPCR検査についてもプーリング検査の適用を承認。米国で行われているPCR検査の半分以上を両社が占めるとされる。

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