日光ケミカルズは、きょう4月1日付で中原秀之取締役が新社長に就任した。宇梶静男前社長は、今後も日本サーファクタント工業などグループ会社の経営に携わる。合わせて日光ケミカルズおよびグループ会社であるコスモステクニカルセンターは、同日付で日光ケミカルズを存続会社とした合併を行った。経営トップの若返りに加えて、販売と研究開発機能を一体化した新経営体制のもと、さらなる成長を目指す。

 中原氏は東京都出身。52歳。1993年に日光ケミカルズに入社し、新規事業の立ち上げや国内・海外営業などを経て取締役営業本部長を務めた。幅広い業務で培った経験を生かす。

 同社は、化粧品分野における国内トップクラスの原料サプライヤーとして知られるが、合併後は化粧品に次ぐ第2、第3の柱として医薬品および化成品事業の育成も強めていく。販売と研究開発機能を一つにしたシンプルな経営体制の下で経営の合理化・効率化を図る。

 中原新社長は、化学工業日報の取材に対し「新体制では研究開発者も営業活動に同行する機会が増える。販売と研究開発機能を密にして、ソリューション力の向上につなげていきたい」と意気込みを語った。化粧品市場を取り巻く環境はニーズの多様化やトレンドの移り変わりが早く、合併によるスピードとシナジーの創出で変化に対応する。

 合併後の日光ケミカルズは事業部制に移行し、基盤である「パーソナルケア事業本部」に加え、「医薬品事業部」「化成品事業部」で構成。事業部制としたことで医薬品、化成品事業にも経営資源を振り向け、今後は両事業をパーソナルケア事業に次ぐ柱へと育成していく。新体制では「新規事業開発室」も立ち上げ、同社グループが培ってきたコロイド化学と皮膚科学の知見を生かし事業領域拡大を狙う。

記事・取材テーマに対するご意見はこちら

PDF版のご案内

セミナーイベント情報はこちら

新社長の最新記事もっと見る