ダウ・ケミカル日本は20日、都内でパトリック・マクラウド社長の就任会見を行った。マクラウド社長は「ここ数年はコロナ禍や物流の混乱などが発生しているが、昨年の日本における売り上げは20%成長を達成している。これまで桜井前社長をはじめダウが培ってきたレガシーに則っていきたい」と抱負を語った。6月末日で退任した桜井恵理子前社長は、これまでの支援に対する感謝とともに「新生ダウとしてワン・ダウのカルチャーを作ることに全うした。成長戦略や、サステナビリティのプラットフォーム構築など基礎は作れた。マクラウド社長には、日本の発信力強化とさらに強いチームを作りあげていってほしい」とエールを送った。

 マクラウド社長は日本での重点分野として「パートナーシップ、サステナビリティ、従業員の3つに注力していく」と今後の経営方針を示すとともに、ダウ・ケミカル日本の課題の一つに「マインドセット」をあげた。「過去20年~30年における日本の成長は緩やかだ。顧客主義、高い規律性や革新性といった強みが日本にはある。強みを発揮しながら、従業員の成長に関するマインドセットを醸成することが重要」と強調した。

 ダウ・ケミカル日本は米国の素材科学会社ダウの日本法人。グループ会社のダウ・東レと合わせ、包装材、機能材、工業中間体など次世代のソリューションを通じてコンシューマー・ケア、インフラ、包装業界での顧客をサポートしている。

 マクラウド社長は1987年にダウコーニング(英国)入社。20年よりダウ・東レ会長兼CEOを務め、22年7月1日付でダウ・ケミカル日本代表取締役社長を兼務。

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