サンケン電気は3日の記者会見で、髙橋広取締役が社長に昇格する人事を発表した。和田節社長は会長に就く。構造改革や開発改革の成果にめどを付け、新体制で自動車や産業機械向け製品を強化する。6月下旬の株主総会で正式決定する。

 2015年に就任した和田社長は、事業ポートフォリオ再構築や開発体制改革を推進。社会システム事業をGSユアサに譲渡しパワーモジュール事業を強化したほか、新製品比率15%の目標を掲げ、20年度全体では10%、直近は15%を達成した。4月には新中期経営計画がスタート、新体制で成果の刈り取りを進める。

 髙橋新社長は開発部門出身。白モノ家電向けのIPM(インテリジェントパワーモジュール)を中韓の成長市場に展開するプロジェクトリーダーを務めた。髙橋新社長は、「パワーモジュールを白モノ家電だけでなく、車載用や産業機械にも展開する」と述べた。

 〔髙橋広氏=たかはし・ひろし〕86年(昭和61年)3月東海大学工学部卒、同年4月サンケン電気入社。18年デバイス事業本部生産本部長、20年取締役上級執行役員。東京都出身、57歳。

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